MacでテザリングしながらParallelsでWindows 10 Homeを実行するときは要注意
Parallels DesktopはOSX上でWindowなど他OSを仮想化するときのメジャーな選択肢の一つです。
最近、Parallels Desktop 11が発表されたところです。
記事の前に、質問に丁寧迅速にご回答いただいた、act2様に感謝いたします。
Parallels Desktop 11 for Mac Retail Box JP
- 出版社/メーカー: パラレルス
- 発売日: 2015/08/26
- メディア: CD-ROM
- この商品を含むブログ (4件) を見る
現在の状況
僕は最近、VAIO ZからMacbook Pro 13'(2015 Early)に乗り換えたところなんですが、
互換性のためにParallels Desktop 10を導入し、Windows 8.1(無印)を実行しています。
仕事でオフィスファイルの共有が必要なので、というのが表向きの理由で、
本当はDQXプレイヤーだからなんですけどね。
(じゃあWin機買えよって?うむ。しかしVAIO株式会社が色々と死んだことがMac転向を後押ししました)
Paralellsはとても良く動いてくれています。割りと細かいところに気が配ってありますし、
速度も、多分Bootcampより一枚落ちるんでしょうが、DQXを快適にプレイできる程度の速度は十分保たれています。
ただしゲームプレイ時の発熱には気を配っています。
先代VAIO Zの戦死の理由はファン酷使による故障でした。まあVAIO Zってもともと熱設計ぎりぎりだったんですけどね。
ELECOM ノートパソコン用冷却台 冷え冷えクーラー SX-CL03MSV
- 出版社/メーカー: エレコム
- 発売日: 2006/06/16
- メディア: Personal Computers
- 購入: 39人 クリック: 980回
- この商品を含むブログ (42件) を見る
さて、さらに最近、Windows10が発売されました。
Windows8.1から10 Homeには、1年間は無料でアップグレードが可能です。
実際、自宅のPCは更新済です。
しかし、このParalells上のWindows8.1は、あることが気になって更新を掛けないでいます。
Windows 10 Homeでは、Windows Updateが自動かつ強制
それは、Windows 10 Homeでは、Windows Updateが自動・強制になっていることです。
Windows Updateは、Windows8.1の時代までは、「アップデートを全自動インストール、再起動要求」の他に、「ダウンロードをする時点で確認が入る」または「ダウンロードは自動で、インストールをする時点で確認が入る」という選択が可能だったと思います。
僕は、「ダウンロードをする時点で確認」を選択していますが、これには2つ理由があって、
ひとつは、作業中に急に再起動を要求されるとか鬱陶しい、ということと、
もうひとつは、テザリングしてる間に何GBものファイルをダウンロードされたら携帯電話の7GB制限に引っかかってしまう、ということです。
しかし、これがWindows 10 Homeになると、「全自動」しか選択できなくなりました。
より細かく書きますと、「ダウンロードは自動、再起動タイミングはあるていど任意」です。
Windows 10 Proだと、ダウンロードタイミングを制御できるようなんですが、Homeではこの状況です。
当然このままだとテザリングしてる人たちが全員爆死するわけですから、対応策はもちろん用意されています。
この回避方法はWindows 8の段階からあるんですが、「Wifi接続については」従量課金される回線なのかどうかを「個別に」設定することが可能で、従量課金接続している間はアップデートのダウンロードを抑制する仕組みになっています。
何が問題なのか
ところが、Paralells上のWindowsだと話がかわってきます。
Parallels DesktopはOSX上のインターネット接続を共有したり、あるいはブリッジに直接接続してネットワーク上ではOSXとは別のコンピュータとして振る舞ったりすることができますが、ゲストOS(つまりWindows)から見ると、OSX側の接続方法にかかわらず、一括して「有線接続」に見えてしまうのです。
「一括」と「有線」ということが大事で、Windowsからは複数の接続方法があるように見えませんし、ただひとつ見える接続は「有線」です。このため、従量課金回線の個別設定はできません。
この状態では、テザリング中であろうがお構いなしにWindows Updateが走ることになります。
これを防ぐ方法がないかぎり、僕はWindows 8.1をWindows 10 Homeにアップグレードすることができないのです。
…という僕の考えはあっているか?
といってもこれは僕の推測であったので、本当にこうなるかどうか、Paralells Desktopを販売されているact2様のサポートコミュニティで聞いてみました。
windows10での自動更新と従量課金回線 – act2 FAQ
ご回答 : ご質問の従量課金回線についてでございますが、仮想マシンには必ず仮想アダプタ(すべてEthernet)割り当てられますので認識されているとおりWindowsは接続回線を認識出来ません。ちなみに最新バージョン Paralles Desktop 11の新機能Travle Modeはバッテリーをセーブする機能ですが Windows updateを止める事が出来ます。
というわけで、この認識は正しいようでした。
Travel Modeで回避可能?
Paralells Desktop 11の新機能「Travel Mode」とは、バッテリー駆動時にParallelsの設定を自動変更する機能のようです。
その一つの効果として、バッテリー駆動時にWindows Updateを止めることができます。
つまり、「電源につないでいない間は、Windows Updateを抑制できる」ので、テザリングしていてもOKということですね。
僕が現在使っているのはParallels Desktop 10ですが、いいです、この機能が使えるなら、11にアップデートしましょう。
ですがこれではすべての問題は解決しません。「電源につなぎながらテザリングするときはWindows Updateを抑制できない」からです。
電源につなぎながらテザリング?その上でParalellsつかってWin10 Home?どんだけニッチな需要やねん、とは思いますが、
僕はそれをやることがあるんです。
このTravel ModeのWindows Update自動On/Off機能は、
Windows 10 ProのWindows Update制御機能とは関係なく、Windows 10 Homeでも有効みたいでした。
回避策が今のところ見つからない
Parallels DesktopがOSXの回線種別を認識するようにするためには、かなり大きな改変が必要となりますので、実現可能性は低いと思います。
次善の策として、Windows Updateの抑制を手動制御できればよいんですが、Parallels Desktop 11はそういうつくりにはなっていないようです。
というわけで、結論として、
- テザリングしながらParallels Desktop上でWindows 10 Homeを実行するときは、自動更新で多量のアップデートファイルがダウンロードされる可能性があり、これは制御できない。
- Parallels Desktop 11の新機能であるTravel Modeをつかえば、ノート型端末でバッテリ駆動の間は、自動更新を抑制できる。
- それ以外の場合に自動更新を抑制したければ、Windows 10 Proを使用するしか無い。
Win 10 Proつかえよという話なんですが、僕のおこずかいでは、新規購入資金なんて簡単に出ません。
フリーウェアで自動更新を抑制できるのが出てくれないかな、と他力本願しつつ、Win 8.1で様子見の状態となっております。