感染制御のお仕事のお話
なかなか小児科医がこういう仕事をするのは難しい。
CA-MRSA菌血症
主治医 VCMで
俺 いやTEICのがいいです
主治医 いやVCMで
菌血症持続 感染性塞栓疑い 腎不全
俺 TEICかDaptで
主治医 LZDがいいな
俺 LZDだけはだめ
主治医 LZDでいくわ
— simbelmynë (@simbelmyncom) August 17, 2013
主治医 菌血症消えた。退院させる
俺 えっ?まだ熱ときどきでてる。
主治医 外来でLZD点滴
俺 たぶんIEですよ?炎症抑えましょうよ。
主治医 患者希望あり。外来でLZD点滴。
俺 内服でも変わらない、ていうかDapt点滴?ていうかST内服?もうわけわからん(いまここ)
— simbelmynë (@simbelmyncom) August 17, 2013
小児科医がこういう仕事するのは何かと壁があるな、、、。
— simbelmynë (@simbelmyncom) August 17, 2013
医師と患者の間には知識の不均衡があって、こうしたほうが本当は良いのになあと思っても、患者さんがそれを選択するとは限らない。
同様に、医師同士にも知識の不均衡はあって、こうしたほうが良いのになあと思うことはある。感染症診療に関して言えば、自分のほうが詳しいという自負はある。あるし、そもそも仕事なので、治療法をおすすめしたり、ツッコんだりはするのだけれど、やっぱり同様に、主治医がそれを選択するとは限らない。
上記の例に関していえば、分かる人はきっと呆れると思う。だけど、問題はもう治療の良し悪しのレベルではなく、如何に僕のいうことを信じてもらえるかという、僕自身の能力に負うところも大きい。
今の医療のレベルってこんなものであって、改善できる余地はまだ山ほどあるのだ、とも言える。